果たして、これが現役の駅に設置されていると言われて、どれほどの人間が信じようか?(2021/07/22)
風雨に晒され続けたのか、それとも近所の悪ガキにもぎり取られたのか、こうなった理由は定かではないが、不思議とこの駅名標に「崩壊の美」は感じなかった。
佐賀県津市にある山本(や土もと AMMT)駅、かつては佐賀(久保田)から来た唐津線と伊万里から来た筑肥線が交わり、唐津線は唐津、そして西唐津へ。筑肥線は東唐津を経由して博多へ。X字、おまけに唐津線の支線が出る要所だった。
が、唐津線の支線は消え、筑肥線が地下鉄と直通するようになり、筑肥線も唐津を経由するようになった。東唐津と山本の間の筑肥線は蒸発し、ただのY字分岐駅になった。写真左手の保線車のあるスペースはかつて支線用のホームで、右側に整然と立ち並ぶ住宅もかつてはそのスペースに線路があったことを想像するのは難くない。
こちらの単式ホームと、奥の島式ホームは少しだけずれている。ボロボロな駅名標は奥のホームに鎮座していた。
駅舎もかなり古いタイプだった。雨樋が綺麗じゃないのがすごく気持ち悪い。