新しい風に乗って

駅を訪問したり保存車を訪問したりする方のブログです。

JR西日本_北陸本線:北鯖江駅

今日2024年3月15日を以てJR西日本北陸本線としての役目を終える駅だ。明日からはハピラインふくいの駅となる。

訪問日はダイヤ改正の一週間前、そして青春18きっぷが使用可能、さらに元日の地震への復興として破格の値段となったフリー切符たち、数多の要因が折り重なってこの土日はどこを見ても同業者であった。そんななか唯一単独行動、つまりは同業者のいない状態でまじまじと見ることのできた駅でもある。

駅舎の看板は第三セクターへの転換を前にして既に下準備ができていた。左側に白いカバーで覆われている箇所は明日黄緑とピンクのハピラインのロゴマークが現れることになる。写真でも少しだけ輪郭が分かると思う。

 

駅舎の中はこの様子。もともと無人駅ではあるが転換後に遠隔サポートに対応するのだろうか、スピーカーの準備がされていた。その他建屋内には時刻表含め多数のJR広告が残置していたが、これも転換を機に全て撤去するのだろうか。

ちなみに券売機は駅舎内には設置されておらず、ホーム上の待合室に置かれている。訪問時点ではJR筐体がそのまま使われていた。

 

跨線橋はすこし歪な形をしている。ホームから奥側(西口)に向かう通路は駅舎側からの通路よりも数段ほど高い位置にある。後付けで交流20000Vから十分距離をとるためにこのような構造になったと思われる。

駅名標も移行準備ができていた。右下の部分を見るとわかりやすいが既に下にピンクの何かが隠れている。パッと剥がすだけでハピライン北鯖江駅が誕生するのである。詳しい人はこの仮JR駅名標のフォントも本来のJRのフォントと若干違うとかなんとかという話だが、あいにく私は利きフォント(絶対フォン感)の能力は持ち合わせていないので分からない。

 

駅は1面2線の単純な構造。写真奥に待合室がある。1か月ほど前にこの駅至近の倉庫が火事になり全焼した。その残骸がまだ残っている。駅ホームに立っていても風向きによっては煤の匂いがした。報道では元工場で火災発生時は住宅として使用されていたというがこれは当面そのまま残り続けるのだろうか…

 

恐らくこの駅名標はハピライン仕様にはならずに撤去されそうである。

 

写真奥の駅西側には結構な数の工場が広がっており、その先には国道8号がある。この北鯖江の駅を含む福井~武生は転換後に毎時2本に増強されるようで、モータリゼーションの盛んかつ道路の広いこの福井の地に置いて一矢ぐらいは報いてほしいものである。1日あたりの乗降者が現状500人にも満たずエレベーターなんてない小駅ではあるが、まず駅の裏側に出口があるということ(これをやってる駅は私にとっては高評価なのである)、テレワークと比較的縁のない工場であること、ついでにいれば頑張れば近くのモール(アルプラザ)まで歩ける距離であること、色々と好材料はあり3桁後半ぐらいまでは伸びるのではないかと期待している駅である。ちゃんと人が増えたら本腰を上げて整備すること。

 

とりあえず、まずハピラインの営業さんは駅近隣の工場に時刻表を配りに行って意外と使える電車であることをアピールしていかないとと思う。休憩所の壁に掛けるポスター時刻表とか、ロッカーの裏側に貼れる磁石の時刻表とか、ね