新しい風に乗って

駅を訪問したり保存車を訪問したりする方のブログです。

JR四国_牟岐線:田井ノ浜駅

JR四国には毎年特定期間に開設される臨時駅が2つある。一つは津島神社例大祭の2日間だけ開設される予讃線津島ノ宮駅、もう一つが近くの海水浴場のシーズン中に開設される、この牟岐線田井ノ浜駅だ。

実を言うと、この撮影時点では駅は開設されていない。開設されるのはだいたい1時間後なのである。

 

この田井ノ浜という駅は開設期間中は全ての列車が停車するというわけではない。あくまでも海水浴客の利便性を図るための駅のため、昼間時間帯の普通列車のみが停車する。これだとまだいいのだが、問題はパターンダイヤと隣の由岐駅の存在。牟岐線のこのエリアでは日中は2時間ごとのパターンダイヤとなっており、隣の由岐駅で全ての列車がすれ違う。とすると、北からこの駅を攻めると田井ノ浜で2時間近く待ちぼうけになり効率が悪いうえに、家族団らんとした海水浴場にカメラを持った怪しい人間がいることになる。南から来るとなると逆に滞在が短すぎる。なかなかパターンダイヤというのはめんどくさいのである。

 

そこで他駅の訪問と練り合わせて考えた結果、隣の由岐から歩いて田井ノ浜に来て、一番最初に停車する列車に乗り込んでさらに南に進むということだった。こうすれば列車から降りてくる海水浴客とバッティングして不審者になることもない。この日は2023年の開設初日、この駅自体が4年ぶりの開設になるので僕自身が正真正銘4年ぶりの乗客ということになる。

 

という経緯があって4年ぶりの停車列車を待っていたのである。

列車が来るまである程度時間はあるが、既にテントはたっていた。マイカー族だろう。泳ぐにはちょっと肌寒いかなという感じもしたが、1日じっくりと過ごすのかもしれない。

そして駅前ではテーブルを持ち出して地元の団体が歓迎準備をしていた。なんでもJRで来た人を対象にアクティビティを用意しているらしい。当たり前だがJRで来ずにJRで去っていく狂人向けのものではない。

 

4年ぶりの列車がやってくるに向けて駅は賑やかになっていた。複数社の新聞に、フラガールJR四国の社員さんなど、受け入れ準備は万端であった。4年ぶりの列車から降りてくる客への歓迎を他所に異常者は列車に乗り込んだ。

 

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この列車に乗り込んだがどの新聞社の写真にも奇跡的に映り込んでいない、フリー素材にならなくてよかった。