新しい風に乗って

駅を訪問したり保存車を訪問したりする方のブログです。

202305GW訪欧記⑧:ベルリン近くの軌道を見る。壁も見る。

前回の続き

setoutivrm.hatenablog.com

 

最初から読む場合はこれ

setoutivrm.hatenablog.com

 

ベルリン近隣を徘徊する話。

 

ポツダムからREに乗り、ようやくベルリン市街地に着いた。

どこで降りてもいいのだが、なにやらデザインの良いというHbfは明日への楽しみとしておいてその数駅先のAlexanderplatzという駅で降りてみた。Sバーン用の複線と郊外路線用の複線の計4線をヴォールトの大屋根がすっぽりと駅を覆っている。良い。

ブレーメン型の路面電車が駅前を走っていた。フロントデザインは熊本市電と同じだがこちらは3車体、それも2編成の連結だった。非常に長い奴だ。

 

さて、ここから先はベルリン市内の徘徊になる。前回の話でちらりと触れたが、ベルリンを徘徊するにあたってポツダムと一体的な切符も発売されている。ただしこの日はベルリン川の有効期限を延ばすために改めてベルリン市街用のフリー切符を購入した。こうすることで明日の昼すぎまでは24時間券の効力が生まれることになる。もしポツダムでベルリンエリアも含めたフリー切符を一括で買っていた場合は明日の午前中に切れているであろう。

 

左側の車両、Sバーンに乗って移動した。ベルリンのSバーンネットワークは日本語の「田」の字のようで、外を囲う環状線と南北、東西の系統が存在する。その真ん中の横線の部分は目抜き通りてきな存在で4つの系統がかわるがわる乗り入れている大動脈だった。S3系統に乗るためにこの駅で暫く待っていたが、分岐駅まで他の系統の列車にのってその駅からの始発を掴むのが正解だったかもしれない。

 

40分ほど揺られRahnsdorf駅に着いた。それにしてもなぜかこのSバーンやRahnsdorf駅の写真が無い。そんなに疲労を感じていたはずはないと思うのだが…

 

ここの駅前からはヴォルタースドルフ軌道という路面電車が出ている。

ご覧の通り、コンパクトな見た目だ。これはゴータカーという東ドイツ時代の標準車両のようで、いろいろな都市の車両がこのヴォルタースドルフ軌道に流れ着いたらしい。これが日常的に使われているというのも珍しく、また今後数年以内に置き換えが匂わせられていることもあり最近日本でもブームになっている(らしい)

 

ちなみに系統番号は87、これも恐らくベルリン市街地の系統番号との重複を避けるためのインフレナンバーであろう。前回のポツダムが90番台だったのと同じだと思う。

電停を出るとすぐに森の中を専用軌道で走っていく。このあたりの光景も人気の要因である。ちなみにゆっくりと通過していくと思ったら50km/hとかそれぐらいの2軸車とは思えないほどの高速でかっ飛ばしていったので度肝を抜かれた。

 

本当はこれに乗って森の先へと行ってみたいのだが、地下鉄にも用事があること、そしてこのエリアは所持しているフリー切符の適用範囲外だったので乗車しなかった。市内へと引き返した。

 

Ostkreuzで環状線の内回り(時計回り)に乗った。右側通行なので内回りが時計回りになる。この辺りは日本と異なるが、車両の行き先表示器に周回する方向が図で表示されていてわかりやすい。この辺は日本も見習うべきだと思う。右回りや左回りが分かりやすい!なんて言説は良くないと思う。

 

 Neuköllnで地下鉄に乗り換えて一路南下。

Rudowという駅までやってきた。壁面の乱雑に配置された銀帯がオシャレである。

東洋唯一の地下鉄道、東京メトロ銀座線の明るいレモンイエローは開業当初はベルリンの地下鉄車両を参考にしたらしい。その後だんだんとオレンジ色に傾いていったそうだが、いざ本家の車両を見てみると鮮やかなレモンイエローとは言えない山吹色の車体だった。

しかし新型と思われる車両は上の車両と比べるとより鮮やかで銀座線の現行車両のような黄色だった。きっとベルリンの担当者もこの色はおかしいと気づいて元の色に戻したに違いない。

日本の治安はいい。

 

Hermannplatzという駅に戻った。

この駅はU7とU8の乗換駅だった。手前側は天井が高くなっているが、奥の低くなっている部分はU8線が通過している。開業は1926年でもうすぐ100年物というから驚きだ。そして写真の中で近代的なモノが奥の電光掲示板類しかないというのも興味深い。所々の装飾が歴史を感じさせる駅だった。

 

ここで一旦ホテルに荷物を置いた。

grandhostel-berlin.de

 

ホステルという名前だがしっかり個室でシャワーとトイレがついている部屋をあてがわれた。とりあえず大荷物を置き再度地下鉄に乗車。壁を見に行くことにした。

 

MehringdammでU6へと乗り換えた。

U6とU7が同一プラットホームで乗り換えることができる利便性の高い駅だ。4線が平行している、第三軌条で天井が開放的、歴史があるという点から大国町とかなり似ている。

チェックポイントチャーリーという場所に来た。東西ベルリンの検問所だったところだ。

向こう側が西側諸国の西ベルリン、手前側は東側諸国の東ベルリンだ。私が生まれる前に東西ベルリンは統合しているのだが、その痕跡というのを見てみたかったのだ。

ここから西に歩けば壁が残っていると聞き、500mほど歩いてみた。

壁だった。

 

 

壁を見て戻ってきた。中央分離帯の部分から1フロア分の階段を下りれば地下のプラットフォームに到着する。なかなか利便性の高そうな駅だった。

 

この日はここまで。次の日はついにフランクフルトに向かう。

 

続き

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