新しい風に乗って

駅を訪問したり保存車を訪問したりする方のブログです。

202303:オーストラリア訪問:アデレードの電車とバス

2023年3月、オーストラリアに行ってきました。前回の出国から2か月のハイペース。前回も今回も3年間で貯まりに貯まったANAマイルの消費です。有効期限が3年なので、ちょうど今年から消え始めることを考えると、一旦全部消費することにしました。前回のシンガポールと今回のオーストラリアで合計8万マイル。うっそだろ。

 

・なぜオーストラリア?

→南半球に行ってみたかった。

 

・なにをしにいく?

→電車を見に行く。

 

・オーストラリアのどこ?

アデレードメルボルン

 

・なんでシドニー行かないの?

メルボルンの方が刺さる。

 

というわけで2か月ぶりの関西空港。これまた前回同様、まずはシンガポールチャンギに向かうわけです。

今回はステータスカードを提示したのでしっかりとラウンジ…といいたいところですが関空の指定ラウンジは閉鎖中。2000円分のミールクーポンでした。これはこれでどうすればいいか悩む。

 

北ウィング行きの電車は前回はゲートそばの中間駅まで乗る形でしたが、今回は先端駅まで無駄に乗らされました。なんなんだ。

 

さて6時間かけてチャンギ。2か月前も来たし、なんなら2か月後にも来るのでここはスルー。引き続き6時間かけてまずはメルボルンまで向かいます。関空からチャンギB787チャンギからメルボルンA350と乗り比べができるわけですが、あんまり騒音とかの差異がわかりませんでした(鈍感)

 

ついにオセアニアの陸地が見え興奮して1枚撮影。シンガポール航空マイレージ会員じゃないとWifiが使えないのですが、普通に6時間タブレットに色々と物書きしたりうたた寝するだけで時間が消えました。これがヨーロッパだと3倍かかると思うと考えものだけれども。

 

メルボルンタラマリン空港到着。シンガポールからアデレードに直行する便もあるのですが、時間と特典空席の都合で一旦メルボルンについています。初めての現地SIM購入に戸惑いながらもどうにか回線を確保。水が1本500円もする物価の高さに眩暈がしそうです。

ヴァージンオーストラリアに初搭乗。オーストラリアはカンタス航空という大正義がいますが、こいつもなかなか頑張っています。今度ケアンズかどっかから羽田までB737MAXで飛ばすらしい。

そしてこの便は効率よく乗せるためなのか後ろの席の人間は後ろから搭乗させていました。なかなか新鮮な体験。

そして1時間ほどかけ、22時ごろにようやくアデレードへ。バスの時間も都合が悪くタクシーで贅沢にもホテルに乗り付けます。それにしても飛行機2乗継はきつい…

www.wyndhamhotels.com

ちなみに宿泊はこちら。ストリートビューに反映されていないぐらいの新しい宿でした。シャワーも綺麗で布団もでかい。疲れた身にはありがたいですね。

 

翌日。アデレードの電車とバスを体験しにいきます。

ホテルから歩いてVictoria Square、名前に英国イズムを感じます。ぼくは肝心の英国には行ったことが無いんですけど。

ちなみにここから先は路面電車とバスの早口記事になります。

アデレード路面電車、グレネルグトラムです。日本で例えると福鉄福武線のような雰囲気で、アデレード中心部と終点のグレネルグ周辺以外は全部専用軌道の路線です。

保存車の古い電車を除けば、主力は2種類。まずこの黄色い奴、ボンバルディアの3連接。フレキシティです。両端車体の運転台直後だけ高床で、他は低床の構造です。

もう一種類がこの赤い5連接。アルストムのシタディスです。ボンバルディアアルストムが覇権を争っている町です。といっても今はアルストムボンバルディアを買収したんでしたっけ。

 

車内は御覧の様子。昔から広島で似たような構造の電車に乗ってきたのでめちゃくちゃなじみが深い風景ですが、気になるのは右のマシン。電車の中に券売機が鎮座しているんですね。1回券(2時間以内なら乗り降り自由)、1日券「メトロチケット」の購入のほか、ICカード「メトロカード」の購入もできるし、なんならクレカも使えるわけです。しかもこれ買ったら電車もバスもオーバーン(後述)も、なんなら近郊電車も乗れる。めちゃくちゃ優秀です。

そしてこの町の電車も信用乗車制度を採用しています。各ドアから乗り降りできるアレですね。カードリーダーは車内の全ドア付近についていますが、メトロチケットは編成両端のドア近くの機械じゃないとヴァリデーションできません。もちろん、電車の中で切符を売っているわけだから無札で乗れば即不正乗車、高額の罰金が待っています。

(右:Adelaide Station 奥:Runde Mall 左:Art Gallery 手前:Festival Plaza 十字交差)

このグレネルグトラムは先で説明したアデレードとグレネルグの軌道区間がフリーエリアとして指定されていました。Free、その名の通り運賃無料です。カードをタッチする必要も無く、誰でも自由にどのドアからも乗降できるのでめちゃくちゃ乗降はスムーズなんですが、無料であるがゆえに1つの電停で降りていく人も多く、速達性を犠牲にしています。まあ水平エレベーターとして使えるならいいんじゃないでしょうか。

 

さて、アデレードに来た目的は電車よりも実はバスで、無料区間に車内で買った1日券を使ってそのバス、オーバーンを待ちます。

連接バス 日本だと特認が必要なので自由に走行するのは難しい)

オーバーン、O-bahnというのはいわゆるガイドウェイバスです。名古屋のゆとりーとラインみたいなものを想像すればわかりやすいです。ただここのバスが狂っているのはその速度であり、90km/hで専用軌道をかっ飛ばします。ノーステップのバスも、写真の連接バスも前輪の所にミニ四駆みたいな小型のローラーがついていますね。こいつももれなく90km/hで爆走します。びっくり乗り物です。普段は真面目でやさしいバスが専用軌道に突っ込むと高速度交通に大変身します。

 

乗ってるとバカみたいに楽しいです。ものの10分足らずで15kmぐらい離れた郊外に連れていかれます。

めっちゃ速いです。

 

専用軌道区間の終点。Tea Tree Plaza Interchangeです。終点のここに限らず、インターチェンジ部分はガイドウェイではない普通の道路のため、一般路線バスも乗り付けることができるし、なんなら前のバスが乗降中に後ろのバスが追い抜くこともできます。

地図の下に伸びるオレンジの線がオーバーンです。あえてターミナル直前で平面交差させ、進路を反時計回りとすることで一つの島に集約して便利な乗継拠点にしています。バスターミナルの周囲には駐車場もたくさん用意されており、パークアンドライドの用意も万全。B~D乗り場は全てのバスが市内に向かうという点で非常にわかりやすいターミナルです。さすがに爆走ガイドウェイは日本で真似をしろとは言わないが、こういう乗り継ぎの便利なバスターミナルと乗り継ぎのできる切符、これぐらいは日本にも欲しいですね。頑張れ新潟。

 

すごいです。


さて、グレネルグトラムを終点まで乗り通しました。

観覧車の向こうはビーチ、電車を降りたら海岸というなかなか乙な景色でした。

 

最後、忘れてはいけない近郊電車。

なかなか憎めない顔をしてますな