新しい風に乗って

駅を訪問したり保存車を訪問したりする方のブログです。

202303:オーストラリア訪問:メルボルンの電車

前回の続きです。

setoutivrm.hatenablog.com

 

さて、初日はアデレードを心行くまで満喫した私ですが、その日の最終便でメルボルンへと帰ります。直線距離にして700km程度で、列車で移動するなんてこともほとんどできず、バスはちょっとまだ勇気がいるので無難に飛行機です。

ジェットスターです。日本にも系列が就航してはいますが、こちらは本家。目立った差異があるわけではないんですが、航空会社の識別コードはこちらはJQ、日本のはGKだったりします。そしてこちらも往路と同じく後ろのドアからも搭乗。メルボルンでは両方ともタラップで降ろされました。まあ別にここで待たされてもいいんですけど。

 

それはそれとして、オーストラリアの空港は保安検査が結構日本と違うらしく、往路も復路も搭乗券を確認されることはありませんでした。危ないモノを持ち込まなければ別にお見送りとかもしてもいいんですかね。それに到着の荷物レーンも制限区域の外にありますし。

 

で、メルボルン空港に戻ってきたわけですが、時刻は22時。市内に行けば深夜になってしまいます。さらに昨日の記事にも書いた通り水がペットボトルで500円の物価。宿なんて1泊1万円は余裕で越えてきます。かくなるうえは…

 

 

4年ぶりの空港泊を敢行することにしました。T3保安検査入口のところに金属製の台座があり、ここでちょうど横になれるのでお世話になりました。コンセントなんてあるはずもないですが、まあ私はどこでも寝れるタイプなので気にもならず、概ね4時間ほど睡眠…

 

ちょうどいい時間帯になって、市内行きのバス。SkyBusに乗り込みます。インターネットでチケットをオンライン購入していたのでQRコードだけで乗れて便利。そしてちょっと安い。バスは高速道路を走ってサザンクロス駅へ向かいます。不思議なことにオーストラリア第2の都市規模がありながら空港連絡鉄道が無く、高速バスに頼っているそうです。空港連絡がバス頼み…うーん、どっかで聞いたことあるなあ。

Southern Cross駅です。朝6時前なので電車もほとんどおらず、閑散としています。こういう櫛型のホームをぜいたくに使う光景、良いですね。上野駅もこうやって見下ろせる感じにしてくれないですかね。

さて、駅前です。駅舎のデザインもそうなんですが、手前に軌道がしっかり敷設されていますね。十字交差と、右から左への左折。そうこれこそがメルボルンに行ってみたかった理由。規模のバカでかい路面電車、ヤラトラムです。今日明日はこいつに揺られまくる算段です。観光?しないしない。

 

最初に見かけた車両はこいつ。3車体連接のE形というそう。ボンバルディアのフレキシティというグループの車両です。尾灯がフロントウィンドウ左右にもついててなかなかオシャレな見た目をしています。それにメルボルンはウィンカーもあるので、停車中や右左折の時はしっかり点滅してくれます。動画で見た方が早いんですが。

 

車内です。先頭車の2枚のドアの間に車いすスペースが用意されています。椅子の色が緑基調なのでどことなく広島の電車を思い起こしてくれます。そして見てわかる通り、これでもかといわんばかりのカードリーダー。これはICカードmykiのカードリーダーで、まあ信用乗車としてタッチが必要なもので、しかも普通の切符が無くこのmyki以外での乗車は認められないそうです。なかなか思い切ったことをしますね。ただ、メルボルンも前回のアデレードと同様に市内にはFree Tram Zoneが存在するので、この区間だけ乗る分にはタッチも必要なく、たとえカードを持っていないとしても乗り降り自由で便宜を図っている様子です。

アデレードと違うのは車内に券売機が無いところ。これは多くの電停に機械が置いてあり、mykiのチャージ・残高確認、販売をしているようでした。恐らくメルボルンは車両数が多すぎて電停に置いた方が合理的なんだと思います。電停も大概多いですけど。

 

次にこいつ。B型です。なかなか良い顔立ちと、2連接の高床車です。こいつの面白いところは音がいいこと、全盛期の営団地下鉄のような高周波数の電機子チョッパを奏でてくれます。それでいてしっかり加速が良く、広島で鍛えた僕ですらすこしよろめくほどのパワフルな奴です。こんなんめちゃくちゃカッコいいじゃないですか。

朝から晩までいろんな系統で見てきた車両ですが、バリアフリーじゃないので恐らく近いうちに置き換えが始まるんだと思います。急げ、まだ間に合うぞ。

 

Flinders Street駅です。先のSouthern Crossと並ぶメルボルンの近郊鉄道の拠点駅です。こちらの方が駅舎が良いためかメルボルンのシンボルになっています。いや、確かにいいんです。でもまだ朝が早い。適当に日の出まで歩いて電車乗って時間を潰すほかなし。いや、それはそれで楽しいのでOK

 

引き続き軌道線の電車。Z3形です。系統番号が面白い位置にありますね。こいつも床が高いので置き換えられるかもしれないそうです。音はこれも電機子チョッパ。先のB形が営団なら、こちらは広電のチョッパのような音がします。車内放送がついていないので人がいなければ存分に音を堪能できます。あと、降車ボタンもついていません。どうやって電車を止めるかというと車内の紐を引っ張って運転台後ろのランプの点灯を確認するというタイプ。外国では結構見かけるらしいですが、僕は初めてでした。

 

扉に立てかけ看板がついていて、開扉中はSTOP表示がでてくれる、やさしいです。

そしてこいつが見たかった。D形です。何を隠そうこの車両は「コンビーノ」そう、広島を走るグリーンムーバーとの兄弟車なんですね。5車体でドア配置が広島のそれにそっくり、何より車番が5000番台で、緑系の色を纏っています。めちゃくちゃ良い。

 

乗ってみるとこれまた音が広島のそれとほとんど同じなんです。そもそもコンビーノ特有のVVVFインバーターの音になじみの深い人間というのは日本では広島にしかいないわけですが、異国の地で広島で聞きなれた音を聞けるというのは非常に楽しいものがあります。そしてよく見たらわかると思いますが、連接面の上の部分、斜めの補強がありますね。ちゃんとリコール対応済みなんです。

 

ご尊顔です。個々の顔のパーツはグリーンムーバーのそれと同じように見えますね。ついつい終点まで乗ってしまいました。

 

Sydney Rd/Moreland Rdです。東西方向の列車は南北方向の通りの名を、南北方向の列車は東西方向の通りの名を冠しています。京都みたいですね。奥手が西になるわけですが、平面交差にプラスして車庫が向こうにあるので南北方向への分岐もあります。軽率なそういう交差、罪深いと思うが、こんな感じの交差点が市内めちゃくちゃあります。

 

車庫です。ここはZ3、B、D形ばかり停車していました。車庫ごとに配置形式が分かれているのでしょうか。

 

写真が多くなったのでここまで。