新しい風に乗って

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202305GW訪欧記⑩:フランクフルトに泊り、帰る。

前回の続き。

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最初から読む場合はこれ

setoutivrm.hatenablog.com

 

フランクフルトに到着、少し電車を撮った後一泊し、帰国する回。

 

 

乗るべきICEはエアフルトの駅にはだいたい15分ぐらい遅れてやってきた。最後の最後までドイツ鉄道には振り回されっぱなしだった。この日はフランクフルトに着いた後は泊るだけで問題はなかったが、次の訪欧の時には十分に注意しないといけない。余裕を持った旅程にしないとまたフォロワーから悪口言われる。

 

 

特に座るほどでもない気分だったのでデッキで立つことにした。遅れているくせにそこいらの特急と同じレベルの速度でちんたら走っていた。いや、もうちょっと頑張れよ。

 

列車は町を大きく迂回するように走り、そろりそろりとフランクフルトに着いた。駅名標がなんか勝手にシール貼られている。どうやって貼ったんだろう?

列車としてはここで折り返してフランクフルト空港を経由し、シュツットガルトに向かうらしい。高速列車が国際空港に直結するのは良いと思う。

頭端駅で乗った車両が後ろだったせいで列車の先端方向まで延々と歩く羽目になった。大屋根の奥の部分が先端になる。新幹線と似たような感じで1両がだいたい25m超あるので新幹線駅で先頭車を見に行くようなのを想像してほしい。それぐらい歩いた。

 

さて中央駅についたが夕方とはいえまだ日も明るい。とりあえず宿に荷物を置いて町中に出かけることにした。どうもフランクフルトの中央駅周辺、特に駅東側は治安がそこまで良いわけではなく、駅を出て右、南側にあるホテルを手配した。

フランクフルトの東横インに宿泊した。

 

内装はコンセントの部分が現地のCタイプになっていたり、シャンプー入れが違うなど若干の違いはあったが、それ以外はほとんど日本の東横インと同じだった。

 

重い荷物を部屋に置き、とりあえず外に出てみた。部屋の窓から見えるバスターミナルに寄ってみた。ヨーロッパ全土を牛耳る格安バスFLIX BUSのターミナルだった(列車もやっているらしい)この旅行では選択肢に入ることは無かったが、次回は機会があれば使ってみたい。

川に向かって歩いてみたが、普通に道を間違えた。橋の上から気になるモノを見かけたので堤防を降りることにした。

マイン川の河川敷に線路が敷いてあった。レールに錆がついておらず定期的に使われているような様子だが、割と線路の上に座って寛いでいる人も多く、後で地図を見ると貨物駅に繋がっている雰囲気だったが詳細は分からなかった。

 

河川敷を歩いているとSukiyakiを演奏しているおっちゃんがいた。Sukiyakiは日本で言う上を向いて歩こうだ。反応したらめちゃくちゃ驚かれた。たしかに坂本九も没後40年近くなるし20代の若者が知っている曲と認識されていないのかもしれない。

 

フランクフルトは金融の町で欧州中央銀行があることで知られる。町中にでっかいユーロのオブジェクトがあった。後ろの高層ビルが欧州中央銀行かと思ったら今はそうではなく、「旧」欧州中央銀行らしい。

 

でっかいオブジェの前を電車が通る。良い景色だ。

 

東にのらりくらりと歩きながら、Römer/Paulskircheという電停に着いた。この車両はどこかで見たことがあると思ったが、3月に行ったアデレード路面電車と同系列、フレキシティ・クラシックというらしい。向こうは左側通行でこちらは右側通行だが両運転台であれば基本構造に変わりはなさそうだ。

背景の建物がヨーロッパ然しててとてもよい。

 

待っているとうるさい列車が来た。事業用列車だろうか?

その後ホテルに戻った。ホテルに戻る途中にその治安の悪い駅東側を歩いてみたが、確かに雰囲気が他の地域と違っていた。具体的に何が危なそうなのかというのは文字に起こすことはできないが、あまり歩くべきではないのは確かだった。

EU圏のナンバープレートでは車の所属が一目でわかる。フランクフルトからはるばる1000kmは離れたセルビアと、ボスニア・ヘルツェゴビナの車両が止まっていた。さすがに乗りたくはなかった。

フランクフルトの東横インの名物、しゃぶしゃぶを夕食として頂いた。テーブルの上にICコンロ、その上に鍋を置くというお手軽料理だ。丸まった冷凍肉はちょっと違和感を感じるがとにかく一週間ぶりの白米だった。

 

 

 

翌日、ついに帰国日となった。ホテルを出て中央駅へと向かった。

フランクフルトの中央駅は頭端ホームで20番線まで並ぶような構造だった。軽率にヨーロッパ仕草を見せつけてくる駅だったが、相応に乗客も多くあまり見通しは良くなかった。

空港に向かう列車のうちSバーンは頭端ホームではなく地下ホームから発車する。複数系統が重なって5分間隔ぐらいで発着していた。空港行きは15分か20分程度待った。この日はユーレイルパスはもう使用できず、所定の切符を購入した。

 

フランクフルトの空港駅を降り、出発ロビーに着いた。欧州ほか北米、アフリカ、中東、アジアの行き先が数多く並ぶ巨大なフラップ案内板があった。ちなみに預け入れ手荷物は無かったので出発ロビーですることといえばセルフチェックイン端末で搭乗券を出すだけだ。

隣接した場所に高速鉄道用の空港駅があり、出発ロビーのフラップ版表示の一部の便にはよく見ると行先の所にHBFと書かれている。それは飛行機ではなく鉄道としてこの高速鉄道駅にやってくるらしい。日本国でも新幹線が空港に国際直結してほしいものだ。

T2に展望デッキがあるらしく、寄ってみたが閉まっていた。徒労に終わった。しかもターミナル間の連絡もシャトル列車が無くバスだけであり、なんの意味も無くバスに揺られるだけであった。

保安検査を受け、出国審査を通り抜けた。シェンゲンスタンプの飛行機バージョンが押された。あとは船と車の2種類だ。

制限エリアを歩いていると途中現地のおっちゃんに「Go to Hanoi?」と声を掛けられた。ベトナム人に見えるのかもしれない。

駐機場を覗いたらジャンボジェットが止まっていた。ルフトハンザはジャンボジェットを結構な数保有しているようで、羽田にもちょくちょく来るらしい。財布に余裕があれば直行便も乗ってみたいものだ。

増えた。

スターアライアンスゴールド会員として搭乗券にはエアカナダのメイプルリーフラウンジへのインビテーションが印字されており、寄ってみた。フランクフルトの空港ではこのエアカナダの他、ルフトハンザのラウンジも利用できるがラウンジというのは本来寛ぐものであり、ハシゴをする場所ではない。

 

搭乗口の近くに行くとなんとあまりにも見覚えのある飛行機が止まっていた。全日本空輸ANAの飛行機だ。これに乗れば羽田にダイレクトで向かうことができるし、待合室ロビーにも日本語がちょくちょく流れている。

お前は日本人だから羽田直行便に乗せてあげようなんて航空会社がお慈悲をしてくれるなんてことは当たり前だがあり得ない話で、窓の外の日本国に指をくわえながら向かい側のシンガポール行きに乗ることになった。正直これが今回の旅行で一番しんどかった。

復路もシンガポールまではA380だった。この便はフランクフルト発ではなくニューヨークからフランクフルトを経由してシンガポールに向かう便らしい。この機体にとっても4フライト目の最終航路、結構なお疲れフライトなのだ。

ちなみにシンガポールから直行便でニューヨークに向かう場合は日本上空を通過するルートになるようだ。直行便と経由便で太平洋経由になるか大西洋経由になるかが変わってくるのは面白い。そしてこのニューヨークの空港も同じJFK、つまりシンガポール航空だけで世界一周ができるということになる。面白い。

 

だいたいシンガポールまで12時間。物書きを進めることにした。

物書きより先に今まで見たことが無かったリコリコを見ることにした。12話で24分なのでこれで6時間弱は費やすことができた。あとは機内食と若干の仮眠を挟むことでそこまで苦痛なフライトではなかった。気が付けばチャンギについていた。

チャンギで6時間ほど乗り継ぎ時間があった。時間帯も夜間ではなく早朝~昼であり入国することにした。4か月までに同じことをやったので余裕である。それにez-linkカードも持ってきている。

 

電車に乗って外に出てみたが、飛行機の環境からいきなり熱帯に放り出されたカメラのレンズが曇ってしまって使い物にならなかった。

 

空港隣接の商業施設jewelにやってきた。本来は写真中央部分に人工の滝が生成されるが早朝なので停止中だった。

唐突にルートビアが飲みたくなったので地下のフードコートで飲むことにした。

しばらくして制限区域に戻ってきた。空港内を徘徊しているとビシバシチャンネルが置いてあった。無料でできるためにこれで結構時間を潰すことができた。

 

 

最後のフライトに乗った。隣も日本人で機内アナウンスにも日本語が飛び交う。安全ビデオのテロップにも日本語表示がある。あと少しだ。

 

2023年5月6日午後9時20分、初の訪欧旅行は幕を下ろした。

 

 

もうちょっと続く

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