新しい風に乗って

駅とか、旅行とか、鉄道模型シミュレーターとか、雑多。

優先乗車、ローカル線、銭稼ぎ。

ローカル線って、苦しいよね。

一つ、人が乗らないこと、二つ、路線の収入にならないフリー切符で乗ってくる電車オタクが時々大挙すること。ぼくはその収入にならない切符で時々訪れるめんどくさい後者である。さすがに地元利用者に申し訳が無いのでよっぽど空いている時じゃない限りは基本的に立っているが、始発駅で数十分前から乗車位置に陣取るタイプの電車オタクに地元利用者の椅子が奪われるというのは、あまりにも見ていて辛いものがある。

と、いうわけで二つ目の、路線の収入にならない電車オタクから地元利用者に椅子を取り返し、ついでにちょっとだけ金を搾り取る方法をずっと考えていたところ、飛行機に範を取り優先乗車というのを思い浮かんだ。一つ目、人が乗らないことについてはまあ誰か考えといてください。

 

 

飛行機の搭乗順序は、機内の混雑を避けるために決められているが、それとは別に上級会員は優先して搭乗することができる。先に搭乗したところで自分の椅子に近い荷物入れを確実に使えるとか、機内モードにして離陸前から寝るぐらいしかメリットは無いのだが、まあでも実際に優先搭乗というシステムが存在し、最上級会員→上級会員・上級座席→平会員みたいな感じで乗り込むことになる。

 

限界のようなローカル線において、収益に貢献するという意味での最上級のお客様は何だろう、そりゃもちろん定期券ユーザーだろう。数か月分の運賃を前払いしているうえに、実際に何度も乗るわけである。この客を優遇しないわけにはいかない。

一方で電車オタクはどうだろう、先の通り収益に貢献しないうえに、長期連休の土休日とかの接続の良い列車に限って大挙してくる、ついでに言えば時々立ち歩いて後面展望したり、駅に止まるたびに空いたドアのところから駅名標を撮影したりと、それなりにアクティブで体力も潤沢にある。ぶっちゃけ、優遇する必要は一切ないだろう。

とすると、優先順位はおのずと決まってくる。定期客→普通乗車券客→企画券客である。この順序で列車に乗せることで、最重要のお客様が電車オタクのせいで立席になるなんてことは無くなると思う。

ただしこのままでは路線の収益が増えることはほぼない、そのためこれに加えてもう一つ、「優先乗車権」を何かしらの手段で販売したいところである。着席は保証しない(指定席ではない)が、保持していれば普通乗車券よりも優先して乗車することができる権利を売るのである。数人ぐらいは絶対に座りたい電車オタクもいるであろう、そういう人間が買えば、多少なりともの収入を得ることができるはずである。これも飛行機(LCC)の発想である。

定期客→優先乗車権保持者→普通乗車券客→企画券客という順番になる。

優先乗車は始発駅のみで実施することを想定した。途中駅では実施しない。途中駅からの地元利用者の為に椅子をあけておくとなると、指定席を工面するということになる。検札などのコストがかかり逆に収益が悪化するかもしれない。指定席を使わず「地元優先席」を用意したところで、勝手に座る電車オタクが出てくるだけである。こればかりは諦めてもらうしかない。

 

始発駅で優先乗車をする方法は、以下のとおりである。1両ワンマン列車を想定する。

①進行方向前側の乗車位置を定期客・優先乗車権客・普通乗車券客の乗車位置とする。進行方向後側の乗車位置は、企画券客の乗車位置とする。

②列車が入線する。X分前(あらかじめ定めてある時刻)に前ドアのみ開放し、運転士が車外ドア脇に立つ。以後、定期客、優先乗車権客、普通乗車券客の順に券面を確認して乗車案内をする。

③頃合いを見て、後ろドアを開放する。全ての客を車内に誘導する。

④定刻になると、発車する。

運転士の負担が少しだけ増えるが、その他に人手はいらない。他に必要なものと言えば各乗車位置の列形成スペースを確保することぐらいか。地元利用者への配慮と、多少の銭稼ぎができると思う。

 

企画券を持ってる電車オタク側の視点で優先乗車を行使したいとすると、いくつかの方法が思い浮かぶ。定期券、優先乗車権を買うのは当然として、その他には始発駅から初乗りの切符だけ買っておくという方法が思い浮かぶ。いずれも、その路線の切符や権利を買うということで、収支に直接貢献する行為になる。繁忙期の土日に1日3往復分ぐらいで500円の権利が5人に売れるとなると、だいたい40日×3往復×2(上下列車)×5×500円=60万円/年…

 

 

芸備線なら元々200万円/年の収入だから1.3倍だな、これは効果がありそうだ!