ぶっちゃけ、この駅の現状はあんまり望ましいものではない。
大網から成東を結ぶ短い路線、起点と終点を含めても5駅だけのこの路線でちょうど真ん中に位置するのが東金駅である。その名の通り千葉県東金市の代表駅のはずだが、市としてはこの駅をあまり重要視していないように見える。
駅の中はこんな感じ。自動改札もしっかりしたものが用意されている。窓口が無くなったのは仕方がないだろう。
改札を通り抜けて右を向けばエレベーター付きの跨線橋がある。階段に屋根がついていないが、列車交換の無い時間帯は基本的にこちら側のホームを使うようで事足りているのだろう。
跨線橋の下から今度は駅の左手方向。写真の右奥に見えるのが東金市役所である。ついでにいえばこの右側見切れている所にサンピアというそれなりに大きな商業施設がある。
これが僕がこの東金駅があまり良くない駅と評価している最大の要因でもある。
改めて、サンピア側から駅を望む。ここから直接駅に入ることができないのである。列車を利用するためにはまず屋根のない跨線橋を渡って線路を越え、改札をくぐり列車を待つ、もしかしたらまた改札内の跨線橋を渡って別のホームで列車を待たないといけないかもしれないのである。しかもこの改札外の跨線橋は見ての通りエレベーターは無く、かといって改札内の跨線橋はエレベーターがついているもののほぼほぼ遊休状態なのである。ああもったいない。
滞在して観測する限りではサンピア側から駅を利用する人が多かった。駅の構造と利用実態が乖離していると感じた。もしこちら側に簡易改札があれば、ここから駅の中へ入って改札内の跨線橋を渡るか、直接そのホームで列車に乗ることになるだろうし、少なくともエレベータがついているので現状よりは遥かに「使い勝手のいい」駅になるはずだ。これが市役所目の前の、名実ともに市の看板の駅というのだから情けない話である。
奥に見えるのがサンピア。手前の待合室までは直線距離では近くても延々遠回りさせられることになる。
で僕はこの駅の構造上の悪口をインターネットで何度も言いまくっていたのだが、どうも今年度に東金市とJR東日本との間で包括協定が結ばれたようだ。いやはや、見える所で駅の悪口は言ってみるものである。(本当に?)
少なくとも駅を中心とした街づくりや、駅施設のバリアフリー化という項目があり、特に後者についてはこの駅に自由通路を整備して橋上化する可能性も大いにある。屋根のついた自由通路と橋上駅舎のセットに建て替えるとなれば、しっかりと市の顔としてふさわしくバリアフリー、そして便利で快適な駅になると思う。
今後に期待したい。