新しい風に乗って

駅を訪問したり保存車を訪問したりする方のブログです。

湘南モノレール:湘南町屋駅

日本に現存するモノレールは、いわゆる都市モノレールとして、昭和60年代から全国の都市にぽつりぽつりと路線が敷設されてきたものが大半であるが、それよりもはるか昔から営業運転やっている路線が2つ存在する。東京モノレール湘南モノレールである。(上野モノレールは死んだ)どちらも「都市」モノレールではないせいで結構やんちゃな走りをする。

特に懸垂式の湘南モノレールは丘陵地のそこまで広くもない自動車専用道の上を走らせたものだから、駅も大概な構造をしている。

ツリーハウスのようなその容貌、上に吊るされるレール、あふれんばかりの鉄骨造り、かなりの異形である。同じ懸垂モノレールでも千葉の方の駅は比較的大きな道路の上にデザインをある程度整えて建設されている分、無造作に要素を組み合わせたこちらの異質さが沁みてくる。

ちなみに単線にもかかわらず上下それぞれ7.5分間隔、合わせて16本の超過密ダイヤが敷かれている。構造物が大掛かりすぎて敷地も満足に存在しないせいでこれ以上の増発ができないのが泣き所だ。かといって車両に詰め込もうとすると荷重制限がかかりそうな気もする。

 

駅舎の中に入ってしまえば通常の鉄道との差異は無い。ICカード対応の自動改札が用意されているし、高架のホームへ向かう階段と、もちろんエレベータが用意されている。ただ電車が来るたびに建物全体が重量物に引っ張られて揺れるような感覚がするだけである。橋の上にいて隣を大型トラックが通過するような感覚である。

 

駅名標。すぐそばに三菱電機の工場がある為か副駅名もついている。訪問時もこれから商談に向かうであろう人とすれ違った。ちなみに湘南モノレールの車両も三菱製。隣の富士見町駅のエレベーターも三菱だった。というかそもそもこの懸垂モノレールの構造(サフェージュ)自体が三菱の手中だ。

 

ホーム。軌道が上にあるおかげで下方向は段差がほとんどない。その点で言えば路面電車の電停と大差がない。問題はその地面に相当する場所に線路が存在しないことである。あと網なので普通に下が見える。ちょっと怖い。

普通にジェットコースターだと思う。