新しい風に乗って

駅を訪問したり保存車を訪問したりする方のブログです。

青函トンネル

青函トンネルは今まで9回通ったことがある。各回を振り返ろうと思う。

 

1.2011年12月24日未明 トワイライトエクスプレス(本州→北海道)

家族で北海道に旅行に行ったときのことである。トワイライトエクスプレスと聞けば贅沢に見えるかもしれないが、トワイライトはカシオペアと異なりB寝台も多く連結されている。そのため旅行ツアーとしても多く販売されており、広島からだと往復航空機とあまりかわらない料金で利用できたようである。

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折しも風が強く、前日のトワイライトは運休になった。だが、新大阪で待っていると緑に黄色の帯を纏った寝台特急は間違いなく目の前に姿を表した。ツアーの関係上大阪駅から乗れなかったのが心残りである。

 

新津を出て車内放送休止の案内が入る。この時に青函トンネルの通過時刻が案内された。深夜3時40分ごろ。それに備えアラームをつけて寝た。

 

3時XX分、サロンデュノール。他に客はおらず、私と親のみ。昔は車掌が案内をしていたようだが、この時は既に無かった。青函トンネルは簡単にわかった。牽引機ED79が手前のトンネルよりも警笛を大きく鳴らし、そしてそれが乾いた走行音しかしないオハ25にも聞こえてくるためだ。すぐに窓が曇る。

青函トンネルといえば最深部の緑のランプ。当然、これを確認しようと思った。

しかし、進行方向右側の大窓に集中していたためか、ちょうど貨物とすれ違ったタイミングで通過してしまったようで、確認できなかった。そのまましばらくし、吉岡海底を通過して最深部を過ぎてしまったことを認識した。

 

2.2013年8月25日 スーパー白鳥(本州→北海道)

自分で初めて青函トンネルを超えた旅であった。この日はムーンライトえちごから白新線羽越線陸羽西線奥羽線五能線と乗り継いで最後の列車であった。18きっぷであるが、もう特例など使える時間的余裕は無く、おとなしく青森→函館の乗車券と特急券を手配した。

この日はねぶただった。臨時のねぶたエクスプレスが運転されていた。789系は8両だったが、乗客は1両に5人ほどであった。自由席に座り、青森駅で閉店直前に買った弁当を開けた。

大昔、JR北海道の車両は前面展望ができた。しかし踏切事故があり、安全の為に前面展望はできなくなるという話を聞いていた。この列車の先頭はグリーン車なので自由席貧民の私は入ることはできなかったが、後ろはどうかと思った。

後ろもしっかりとロープで封鎖されていた。残念だった。

スーパー白鳥では青函トンネルに入る手前に自動放送があった。距離から将来の北海道新幹線に関する説明まで。こういう案内放送は高揚感をもたらした。津軽今別を通過してトンネルの数を指折り数えながら、甲高い警笛と共に青函トンネル突入を理解した。

今回は進行方向左側の席を確保した。そのため最深部をしっかりと確認することができた。青と緑のランプであった。

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3.2013年8月26日 スーパー白鳥(北海道→本州)

2の翌日、函館市電江差線乗車後に木古内から乗った。特に意識はせず進行方向右側に陣取った。

線路を挟んで向こう側に最深部のライトが見えた。ライトはトンネルの一区画を輪状に照らしていた。どうしてトワイライトで気づかなかったんだろう。

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青森にこんなのがいた。一度見たら頭から離れない。

 

4.2015年8月26日 急行はまなす(本州→北海道)

不思議なことに同じ8月26日である。この日は盛岡から花輪線弘南鉄道に乗り青森まで来た。そして北海道東北パスで乗車することのできる夜行急行「はまなす」に足を踏み入れた。

乗った車両は自由席だった。はまなすの自由席は全てスハフ、いわゆる発電エンジンを動かしている車両だったが、そこまで響くほどの音でもなかった。

 

青函トンネルに突入するとき、警笛は聞こえなかった。機関車に近い方のスハフからのエンジン音にかき消されたのかもしれない。ただ、警笛が無くてもトンネル内の照明が他と違うのでなんとなくわかった。自由席車両で減光も無かったのが幸いだ。

このはまなすの機関車交換を函館で見届け、長万部で降りた。その結果長万部で寝坊した。

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5.2015年8月30日 急行はまなす(北海道→本州)

この時は札幌からはまなすの指定席に乗車した。はまなすの指定席はドリームカーと呼ばれるリクライニングが深い座席であった。この日上白滝から札幌まで降りてきて疲れがたまっていたこともあったのだろうか。全く青函トンネルに気付かずに青森到着直前まで爆睡していたのである。

 

6.2016年3月14日未明 寝台特急カシオペア(本州→北海道)

大学1年目を終え、高校同期と乗ったものである。トワイライトの時と同様、青函トンネルの手前…青森からラウンジに向かった。この頃にはカシオペアも廃止報道が出ており、同業者が多数。ラウンジには先客どころかガラスに吸盤でカメラが固定されていた。

青森から函館は札幌行きカシオペアのラウンジが唯一最後尾になる区間であった。実際のところこれが最初で最後の後面展望である。当然最後尾なので警笛は聞こえなかったが、これまた照明の感覚でなんとなく突入がわかった。ただ、最深部のライトは点灯していなかった記憶がある。新幹線開業を控えていたからなのだろうか。

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7.2016年3月17日未明 急行はまなす (北海道→本州)

最後の急行はまなすである。6の帰りで、札幌から開放Bに乗車した。3回乗って自由、指定、寝台と、カーペット以外は制覇したことになる。

寝台の上段を陣取り、もう今後はこんなことも無いんだろうなあと思っていた。そして前回のはまなすと同様、爆睡していた。気がついたら青森到着直前。急いで荷物をまとめて降りた。

 

8.2017年3月2日 北海道新幹線 (北海道→本州)

千歳から色々あって函館まで降りてきた時のことである。北海道新幹線に初乗車、そして現状では唯一の乗車であった。この時は既に青函トンネルは新幹線のモノであり、特徴的な警笛も最深部のライトもなく。ただ案内放送が肉声にて行われるだけであった。少し物足りなさはあったが、仕方のないのかもしれない。

 

9.2018年7月29日 青函トンネル記念館斜坑ケーブル (本州→本州)

青函トンネルに入ったのはもう1度だけある。この時は青函トンネル記念館ケーブルに乗るためにわざわざ三厩からバスに乗り継いでやってきた。

ケーブルで海面下におり、作業坑を見学。北海道新幹線も扉隔てて走っているのだが、保安上は見ることはかなわなかった。そのままケーブルで記念館に戻った。今のところはこれが最後の青函トンネル訪問である。

 

 

 

この9回の青函トンネル通過の際にちまちまと集めた素材で作った動画がこちらです。

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