前回続きです。1年前、かなり滞納がヤバいね。
2日目は山陰本線の出雲市~益田を重点的に攻めます。当時はまだGoToトラベルの地域クーポンをもらうことができて、それでいて鳥取県・島根県エリアが特急含めて乗り放題になる切符があったので、それを使いました。みなさん、自由周遊きっぷを覚えてますか?
朝一から特急に乗りこんで大田市。広島の人間からすると割となじみのある地名ですが、高速で行くには絶妙に遠く、そして浜田や松江に比べると影が薄い町です。
2面3線の単線でそこそこの規模の、オーソドックスな駅です。番線表示が昔のスタイルですね。
そんな国鉄チックな駅の中にはこんな看板がありました。
松江、鳥取に並んで京都や大阪という文字、いかに山陰本線が長大であるかの証左とも言えます。果たしてこの大田市の駅から京都、あるいは大阪に直通の列車というのはいつごろまであったんでしょうか。やはり山陰本線の女王、まつかぜがその役割を担っていたんでしょうか。
駅前からは今日これからめちゃくちゃ世話になる石見交通さんのバスが出ていました。粕淵駅前経由ということで、三江線は廃止になってもバス停として生きているんです。
大田市7:41→五十猛7:51
五十猛
少しだけ高台に線路があり、地下からアクセスしていく構造になっています。雨風はしのげなくもないものの、結局のところ駅舎はありません。
地下道を進んで階段を上がるとこんな感じ。ホームはそこまで広くないですね。とはいいつつも駅設置は大正時代らしく、その時代からこの構造であったとは考えにくいです。昔は駅入り口側にもう1面ホームがあって、それが撤去されたとか、そんなこともありそうです。
ここからバスで次の駅へ。石見交通さんにお世話になります。
仁万
二方向からのバスが集約して駅前に集まっており、規模は小さいながら拠点性があります。
駅構内です。一般的な島式ホームと比べて若干ながら幅があるように思います。奥にある屋根部分を見る限りは、昔からこの様態で、別途線路を潰して拡幅しているわけでもなさそうです。何かしらの理由があるんでしょうが、少なくとも私には見いだせませんでした。
左奥の四角錐の建物がサンドミュージアム。くそでかい砂時計があるらしいです。アスパムじゃない。
仁万8:53→黒松9:09
黒松
駅舎の無く、ホームに待合室があるだけの駅です。こういう、良く言えばすっきりする駅は山陰本線西部エリアらしいと思っています。いや実際は2回目の訪問で偉そうな口きけるはずもないんですけどね。
駅前は簡素ですが、腐っても山陰本線。ホームの長さは十分に確保されています。この写真の停止位置目標を参考にしても6両は確実です。実際はその先にバツ印があるので、昔の客車列車とかは相当長く編成をくんでいたんだろうと思います。
黒松9:31→湯里9:48
湯里
仁万から5駅進んで黒松へ、そして3駅戻って湯里へ。単線区間の閑散路線らしい訪問方法で進めて行っています。
ここ湯里は海側から若干はなれ、国道沿いに設置された駅。あまり大きくはなく、そして集落もそこまで大きくない駅です。
ホームの反対側にはがけがせり出しており、写真ではなかなか圧迫感、閉鎖的な雰囲気があります。実際はすぐそばの国道をまあまあの頻度で車が走るので全然そういった類のものは感じません。
で、ここからまた石見交通。2つ先(黒松の隣)へ向かいます。
石見福光
駅からまあちょっと離れた場所に降ろされました。国道上にバスは通るので仕方がないですが、その位置はこちら。
こんな感じの、事前に調べてないと駅がそっちにあるなんてわからないような道を進んで集落を突き抜けて駅に向かいました。さすがにバスを集落だの駅前に殴り込みに行かせることは難しいのかもしれません。
かつては2面2線だったんでしょう、向かい側にホームの痕跡があります。今は1面1線の棒線駅です。
石見福光10:57→下府11:39
下府
訪問時は12月の、それもクリスマスを過ぎた年末間際でしたが、ゆきだるまのバルーンが設置されたり、駅全体にイルミネーションが施されていたりと、地元からの愛着を感じます。願わくば点灯している姿が見たかった。
ご存じの方は多いとは思いますが、可部線と山陰をつなぐ今福線計画、その初期段階はここ下府から分岐する予定でした。写真の右側にもう1線敷けるスペースがあり、航空写真を見る限りでは写真奥に広がる分岐の予定地をそれとなく推察することができます。一度も列車は走りませんでしたが、もし開通していればぼくが見る山陰の駅はここ下府が最初になっていたかもしれません。
下府12:04→都野津12:18
都野津
快速も停車する、そこそこ規模のある駅です。さすがに隣に特急停車駅の江津が控えている以上、特急列車は通過するものの、市街地としてはほとんど江津駅エリアと一体化しているような雰囲気があります。
かつては写真左手のさらに奥にもう1線あった3線の構造だったようですが、線路が引っぺがされて柵まで取り付けられていました。なので普通の相対2線です。
ここからまたバスです。バスに貢ぐ額がそこそこあり、初回に買った1000円分のバスカードが活きてきます。
波子
ご存じ、しまね海洋館アクアスの最寄り駅。それが波子です。アクアスといえば、広島県民が土日になると浜田道に大量の車列を作りながら遠路はるばる向かう水族館。しかしその全人類が車で向かうわけです。確かに駅からはちと遠い
ちゃんとアピールしています。もちろんアクアスといえばシロイルカ。島根の叔父様として有名です。ちゃんと幸せのバブルリング™していますね。
駅としては普通の島式です。駅舎は左にあるように、石州瓦でどことなくアクアスと似せたデザイン。内装も大口需要に多少は耐えられるような広さがありました。
それに引き換え駅構内は待合室のみ、せめて屋根の長さとかを広げてほしいところ。
続きます。