というわけで連続更新。今度は9月中旬の話。
新宿西口から夜行バスに乗って扇沢へ向かいました。
記憶が間違ってなければ談合坂です。車番は51001
早朝5時ごろ、扇沢に着きました。
トロリーバスが今年度の営業運転を持って終了し、来年からは電気バスになるため、鉄道駅(法律上トロリーバスは鉄道として扱われています)としては廃止となる扇沢駅。この日のトロリーバスの始発は7時半で発券カウンターが開くのが6時50分、2時間半待つことになりました。荷物を列に置いて、下の駐車場でランニングしたり、用もないのにラジオ体操流したり、
野生の猿もいました。子連れである以上近くに行くことは危険だったので限界までズーム。
暫く待っていると、関西からのアルピコの夜行、そして信濃大町からの北アルプス交通の特急バスがやって来たり、あるいはマイカー、ロイヤルホテルからの送迎、徒歩など様々な手段で人が集まり、結果カウンターが開く頃には70人近くが待機していました。
切符を購入し改札階へ行くと、こんなものが。あと71日なので、11月末ですね。
見た目はバスですけど、音は全部鉄道ですし、トンネルの中には勾配標まであったりします。電気バスになると全部標識とか撤去されるのかなあ
そしてお決まりの写真を。
前に来た時はシーズンオフだったので観光放水を見るのはこの日が初めてでした。
そしてバスで寝れなかったツケか、高所恐怖症でもないのに崖にへばりついた階段を下りるときに膝が笑うのなんの。
黒部ダム駅についたあと、ダムの堰堤を渡って対岸のトンネル内、黒部湖駅へ。ここからはケーブルカーに乗ります。
黒部湖
全線トンネルなので絶景はありません。
乗車ホームにホームドアがついていました。国交省か何かの資料で国内のホームドア設置計画が発表された時に異彩を放っていた黒部平駅ですが、本当についていたとは…
ここでロープウェイに乗り換え大観峰へ。このロープウェイがアルペンルートで一番輸送力が無く繁忙期には整理券が配られるようですが、この日は単純に来た人がそのまま乗りこんでいました。
ロープウェイは2つの搬機が交互に動く交走式で、環境に配慮し黒部平から大観峰まで支柱が1本もないことが特徴です。途中数か所でケーブルに接続されている滑車?のようなものがあり、これでケーブルの位置を調整しているのでしょうか…
大観峰駅
外に出られないので駅舎の写真も撮りようがありません。
ここからは来年も運転されるトロリーバスに乗って室堂へ。音はほとんど扇沢~黒部ダムのトロリーバスと同じ感じです。
室堂
こちらのトロリーバスも近い将来に電気バスに切り替える予感がします。一方で、日本唯一の交通手段となる希少価値もあります。どうなんでしょう。鉄道の廃止には少なくとも1年以上前から届け出をしなければならないので少なくとも来年は動くんですけど…
室堂駅は、日本で一番高い鉄道駅で、その標高はJR最高の1375mからさらに1000m以上も高い2450mなんだそうです。確かに法律上は鉄道駅なんですけど、これを日本一高い鉄道駅とするのも腑に落ちない…
駅から出るだけで森林限界を越えた高原地域の景色を楽しむことができます。残念ながらライチョウは見ることができませんでした。
室堂から美女平までは50kmほど立山高原バスに乗って移動します。乗車便は臨時便であったことから途中の天狗平、弥陀ヶ原、弘法は通過することが告げられ、後方に停車していた一般便がその役を担っていました。
この区間、1500m以上の標高を下っていくことから左へ右へと無数のカーブが存在し、それこそ車内で携帯を弄ったり本を読んでいたりしたら大変なことになりますが、絶え間なく沿線風景の観光放送が流れるのでその心配はありませんでした。
美女平
最後にケーブルカーで立山駅へと降ります。美女平駅は駅のすぐそばに由来となった大木が構えていました。案内板に掲示されていた句を3度読み上げることで願いが成就するようですが、はたして。
立山までのケーブルカーは通常の1両に加え、坂下方向に貨車が連結されていました。資材、あるいはスキー板などを運ぶこともあるようで、この乗車時には乗務員も貨車のほうにいたと思われます。
これにてアルペンルート踏破です。扇沢での乗車から4時間ほどで立山に到着したのですが、たった1万円弱(扇沢→立山8290円 前売りだともっと安い)でこんな楽しい移動ができるとは思えませんでした。
次は雪の大谷を見たいなぁと思っています。